“刺さる提案”を生むヒアリング術5選
はじめに|提案の前に「聞けてますか?」
「自分ではいい提案をしたつもりなのに、なぜか響いてない…」
営業や接客の現場で、こんな“ズレ”を感じたことはありませんか?
実はその違和感、ほとんどが「ヒアリングの精度」に原因があります。
つまり、お客様の本当のニーズや温度感を聞き出せていないまま話してしまっている、ということ。
本記事では、営業歴15年・店長歴10年の私が現場で実践している
「お客様に“刺さる提案”を生むためのヒアリング術」を5つご紹介します。
①「何を」より「なぜ」を聞く|動機を探る質問
❌ NGヒアリング例:
「どのモデルが気になってますか?」
これでは表面的な好みしか拾えません。
本当に必要なのは、背景にある「理由(なぜ)」。
✅ 改善フレーズ:
「どうしてそのタイプが気になったんですか?」
「どんな使い方をイメージされていますか?」
お客様が重視しているポイントが“性能”なのか“見た目”なのか、
“価格”なのか“信頼性”なのかが分かると、提案の軸がブレなくなります。
②「理想の未来」を聞く|欲しいのは“商品”じゃない
人が商品を選ぶとき、それは単にモノが欲しいのではなく、
“その先の体験”を手に入れたいと思っているから。
✅ ヒアリング例:
「購入後、どこに走りに行きたいですか?」
「友達とツーリングの予定を立ててますか?」
この質問で、“スペック比較”ではなく“体験提案”ができるようになります。
③「過去の経験」を聞く|失敗談こそ宝の山
「過去にこんなバイクに乗っていた」「前にこういう失敗があった」
といった話は、ヒアリングの金脈。
✅ ヒアリング例:
「以前はどんな車両に乗っていましたか?」
「それはどんなところが気に入ってましたか/気になってましたか?」
「どんな理由で手放されたのですか?」
過去を知ることで、「避けたいもの」と「求めること」がハッキリします。
それを反映した提案は“ドンピシャ”になりやすい。
④「情報収集の仕方」を聞く|相手のリテラシーに合わせる
知識レベルのギャップは、提案がズレる大きな原因。
✅ 質問例:
「どんな情報を見て選ばれましたか?」
「ネットで調べました?YouTubeとかご覧になりました?」
リテラシーが高い方には深い情報を、
あまり調べていない方には噛み砕いた説明を。
“話す量”と“内容の深さ”をコントロールできます。
⑤「言葉のニュアンス」を拾う|言葉尻の裏にある本音を聞く
たとえばお客様が「まあ、悪くないですね」と言ったとき。
これは“肯定”ではなく“保留”である可能性が高い。
そんな時は、次の一言で深堀り。
✅ フォローフレーズ:
「“悪くない”というと、何か気になる部分がありましたか?」
「他と比べてどう感じました?」
その一言で“なんとなく不安”を拾えるかどうかが分かれ道です。
まとめ|ヒアリングこそが提案の武器になる
“刺さる提案”は、センスや話術よりも「聞き方」で決まります。
- なぜそのモデルが気になるのか
- どんな体験を求めているのか
- どんな失敗や成功体験を持っているのか
- どのくらい情報を持っているか
- 言葉の裏にある感情は?
この5つを丁寧に拾っていけば、
提案はズレることなく、相手にピタッと届きます。
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