「このバイク、めちゃくちゃ気に入ったけど……走行距離が多いのが気になる。」
中古バイクを探していると、そんな葛藤にぶつかることがよくありますよね。
でも、本当に**“距離=ダメ”**なんでしょうか?
今回は、整備士・販売経験のある立場から、過走行バイクの見極めポイントをわかりやすくお伝えします。
目次
✅ 過走行の目安は“排気量別”に違う
まず前提として、バイクの“寿命”や“過走行”の判断基準は排気量によって異なります。
排気量クラス | 一般的な過走行の目安 |
---|---|
原付(〜125cc) | 5万km以上 |
中型(126〜400cc) | 7万km以上 |
大型(401cc〜) | 10万km以上 |
これはあくまで「一つの目安」にすぎません。
実際には、メンテナンス次第で10万kmを超えても元気なバイクは多数存在します。
✅ 「距離」より「状態」が重要!
たとえば――
- 定期的にオイル交換・チェーン調整・点火系の整備をしていた
- 信頼できるオーナーによって長距離ツーリング中心に使われていた
- 保管状況が良くて屋内・カバー付きで保管されていた
こういった車両は、たとえ距離が進んでいても、むしろ低走行の放置車両より安心です。
✅ 過走行バイクを選ぶときのチェックポイント5選
過走行でも“当たり車両”を見抜くためには、次のポイントをチェックしましょう。
① 整備記録・履歴があるか?
- オイル交換・プラグ・ブレーキパッドの交換時期が記録されているか
- 車検証の走行距離が毎回正しく記載されているか(メーター戻し対策)
💡記録簿や整備履歴が残っていれば信頼度UP!
② 始動性とアイドリングの安定性
- セル一発でかかるか
- アイドリングがブレず、エンストしないか
- エンジン音に「カチカチ音」「ガラガラ音」などが混じっていないか
💡異音・白煙・振動があれば要注意。
③ 実走チェック(試乗できればベスト)
- クラッチのつながり方に違和感がないか
- シフトチェンジがスムーズか
- ブレーキの効き具合と鳴き、タイヤの状態
💡実際の“フィーリング”が一番の判断材料!
④ 消耗品の交換状況
- タイヤ、チェーン、スプロケット、ブレーキパッド
- フロントフォークのオイル漏れ
- バッテリーや冷却系の状態(ラジエーターなど)
💡すぐ交換が必要なパーツが多いと、トータルコストがかさむ可能性あり。
⑤ 外装の程度・サビ・腐食
- タンク内にサビがないか
- フレームやホイールに腐食・剥離が見られないか
- 配線やハーネス類の傷み具合
💡見た目がボロい=内部も劣化してるサインのことも。
✅ 過走行車のメリット・デメリット
◯ メリット
- 同年式・同型の低走行車より安く手に入る
- ツーリング中心の車両は、むしろ機関が良好なことも多い
- カスタムが進んでいて“お得仕様”になっていることも
✕ デメリット
- 部品の寿命が重なりやすい(次々交換が必要)
- 整備に詳しくないと状態の見極めが難しい
- 将来的なリセールバリューは低め
✅ 結論:「距離だけで判断」はもったいない!
✅ 大事なのは“走行距離”よりも“整備履歴と状態”!
最近のバイクは高品質なので、メンテ次第で10万km以上走れる車両もザラです。
「過走行だからやめておこう」ではなく、
「このバイク、どんな風に使われてきたんだろう?」という目で見てみると、
本当に良い一台に出会えるかもしれません。
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