|年式・走行距離だけで選ぶな!
はじめに|数字だけで選ぶと、失敗します
「このバイク、年式も新しいし、走行距離も少ない!これに決めよう!」
その判断、ちょっと待った。
中古バイクの“本当のコンディション”は、年式や走行距離だけではわからないのが現実です。
現場で日々、中古車を査定し・販売してきた立場として断言します。
今回は、あなたが“買って後悔しない中古バイク”に出会うための、3つの本質的な視点を紹介します。
❶ “保管状態”をチェックせよ
▶ どんなに新しくても、外置き放置なら要注意
バイクにとって「雨・直射日光・温度差」は天敵。
たとえ年式が新しくて、走行距離が少なくても、
青空駐車・屋外放置されていたバイクは確実に劣化しています。
▶ 見抜くポイント
- ボルトやフレームに赤サビがあるか
- メーターやスイッチ周りが色あせ・日焼けしていないか
- エンジン周辺に**白サビ(腐食)**が出ていないか
▶ お店での一言アドバイス
「このバイク、前オーナーの保管状態ってどんな感じでした?」
→ 店員の反応で、ある程度わかります。
❷ “使われ方”を想像せよ
▶ 同じ5,000kmでも、内容はまったく違う
A:週1回30分、のんびり走った5,000km
B:真冬の通勤、毎日全開&雨ざらしの5,000km
どちらも数字は同じ。でも内部の摩耗具合は全然違います。
特に注意すべきは:
- 短期間で距離を伸ばしている車両(酷使の可能性あり)
- 距離が極端に少ないのに年式が古い(長期放置の可能性)
▶ 見抜くポイント
- タイヤの減り方と年式のバランス(極端なら荒く乗られている)
- グリップ・ステップ・レバーの摩耗状態(距離と一致しているか?)
- チェーン・スプロケの状態
❸ “整備履歴”と“店の信頼性”で選べ!
▶ 本当に大事なのは、誰がどう整備しているか
中古車は「どこで・誰が・どんな整備をしたか」で寿命が変わります。
車両そのもの以上に大事なのが、販売店の整備力と保証体制です。
▶ 確認すべき項目
- 納車前整備の内容(点検項目/交換部品)
- バッテリー・オイル・ブレーキパッドの交換履歴
- タイヤの製造年(ヒビ割れの有無)
- 「保証付き」かどうか、どこまでカバーされるか
▶ お店選びで信頼できるポイント
- 整備士の資格があるスタッフがいる
- 納車整備の内容が口頭ではなく書面で提示される
- 質問に対して明確に答えてくれる(曖昧な返事ばかりなら要注意)
番外編:年式・走行距離にも“落とし穴”がある
✔ 年式だけで判断すると…
→ 初期型に多い“持病”を抱えた車両にあたることも。
✔ 走行距離が少なすぎる車両は…
→ 長期間放置され、ガソリンの腐食やキャブ詰まり、タイヤひび割れのリスクあり。
例:走行距離1,000kmでも、5年前から動いてない → 整備コストが爆増する可能性大。
店長の本音|「高年式・低走行」より大事なもの
「高年式・低走行」という言葉に飛びつく人、正直多いです。
でも、それだけで選んでしまうと、意外な不具合やメンテコストの落とし穴にハマりがち。
逆に「距離はちょっと多いけど、整備が行き届いた一台」のほうが、
長く・安心して乗れることがよくあります。
数字はあくまで“参考値”。
大事なのは、そのバイクが「どう扱われ、どう整備されてきたか」。
おわりに|“店選び”もバイク選びの一部です
バイクは人生を変える趣味にも、移動手段にもなる相棒。
だからこそ、最初の一台は「いい出会い」にしたいもの。
そのためには、「年式・走行距離だけを見て選ばない」
そして、**「信頼できるお店から買う」**ことが何よりの保険です。
バイク選びで不安なことがあれば、いつでもご相談ください。
✅ チェックリスト:中古バイク選びの3つの視点
チェック項目 | 見るポイント |
---|---|
保管状態 | サビ・日焼け・腐食・外装の劣化 |
使われ方 | タイヤ・グリップの摩耗、年式とのバランス |
整備履歴 | 点検記録、部品交換、保証内容 |
この3つの視点を持っておくだけで、「後悔する買い物」がグッと減りますよ!
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