はじめに
皆さんこんにちは!北海道のバイク屋で店長をしているゆきヘル店長です。
初めてのバイクを手に入れる瞬間は、誰にとっても特別です。納車当日はワクワクが止まらない反面、見落としや準備不足があると、あとで「こんなはずじゃなかった」と後悔することもあります。
特にバイクは安全に直結する機械なので、チェックを怠るとトラブルや余計な出費につながります。この記事では、バイク営業16年、通算29台所有経験のある私が、納車前に確認しておきたい10項目を詳しく解説します。
1. 車両の状態確認(外装・キズ・サビ)
外装のキズや色あせをチェック
納車時にすでに付いているキズや色あせは、あとで「いつ付いたのか」と揉める原因になりやすい部分です。光を反射させて細かく確認しましょう。
サビの有無
マフラーやホイールスポークなど、金属部分にサビが出ていないかを必ずチェック。特に中古車では見落とされがちです。
塗装の剥がれや補修跡
再塗装や補修跡があると、転倒や事故歴の可能性もゼロではありません。気になる部分は販売店に必ず確認しましょう。
2. タイヤの溝・ひび割れ
溝の深さを確認
タイヤの溝が浅いと雨の日のグリップ力が落ちます。1.6mm以下は交換レベルです。スリップサインをチェックするとわかりやすいです。
サイドのひび割れ
走行していなくても経年でゴムは劣化します。タイヤの横側(サイドウォール)も要確認。トレッド面のひび割れは交換をお願いしましょう。
製造年週(タイヤの年式)
タイヤの側面には製造年が刻印されています。溝が残っていても5年以上経過していると硬化して滑りやすくなります。

3. バッテリー状態
電圧チェック
納車時に弱ったバッテリーを渡されると、数日でエンジンがかからなくなることも。可能ならテスターで測定してもらいましょう。新品バッテリーでも2年が寿命と言われています。
充電状況
新車なら満充電が基本、中古車なら「交換済みか」「充電済みか」を確認するのがおすすめです。
製造年月の確認
古い在庫のバッテリーは、使い始めても寿命が短い場合があります。シールなどで製造年月を確認しておくと安心です。
4. ブレーキ(パッド・ディスク)
パッド残量
パッドの厚みが3mm以下だとすぐ交換が必要。走り出してから交換費用がかさむのは避けたいポイントです。
ディスクの摩耗
ディスク表面に段差や深い溝があると制動力に影響します。目視と指で触ってチェックしておきましょう。
フルードの量と色
ブレーキフルードが濁っていたり量が少ない場合は、メンテ不足の可能性があります。
5. オイル・冷却水
エンジンオイルの量
レベルゲージや窓を使って、オイルが適正範囲にあるか確認。
オイルの色や臭い
黒く汚れている、ガソリン臭が強い場合は交換推奨。
冷却水の残量と漏れ
ラジエータータンクの水位が適正か、ホース周りに漏れがないかを必ず確認しましょう。
6. 鍵・スペアキー
スペアキーの有無
スペアキーは後から作ると高額。納車時に必ず受け取りましょう。契約時なら割引してくれるところが多いと思います。
イモビライザーの確認
盗難防止機能付きのキーは再発行が特に高価。付属している鍵が全て使用可能かチェックしましょう。
キーの差し込み具合
キーシリンダーがスムーズに回らないと、使用中に折れるリスクがあります。
7. 取扱説明書・保証書
取扱説明書の有無
バイクは車と違い細かい操作が多いので、説明書があると安心です。最近はメーカーHPからダウンロードできるので、事前にチェックしておきましょう。
保証書の内容
保証期間や内容がどこまでカバーされるかを確認。修理費用に直結します。
整備記録簿
中古車の場合は、前オーナーの点検・整備履歴が載っていると信頼度が上がります。
8. 保険(自賠責・任意保険)
自賠責保険の有効期限
短いとすぐ更新が必要になります。必ずチェックを。長期で加入した方がお得です。
任意保険の加入状況
バイク事故は高額賠償につながることも。任意保険は絶対に必要です。
保険の補償内容
対人・対物無制限が基本。ロードサービス付きだと安心感が倍増します。
9. 工具・付属品
標準工具の有無
メーカー純正工具が付属しているか確認しましょう。販売店が独自に用意してくれている場合もあります。
オプション装備の確認
契約時に注文したスクリーンやキャリアなどが装着済みかをチェック。
ヘルメットホルダーやキー番号
小物類も漏れがちなので、納車前に一つずつ確認すると安心です。外車だと、コードカードやPINコードなども忘れずに確認しましょう。
10. 登録書類・ナンバー
名義と住所の確認
登録内容に誤りがあると、あとから訂正が面倒です。氏名・住所・ナンバープレート・車検の有効期限・乗車定員など確認する箇所は複数あります。所有者・使用者の名義が正しいか必ず確認してください。現金で購入しているのに、所有権がついているケースなども稀にあります。
車検証・軽自動車届出済証
251cc以上は車検証(自動車検査証)、軽二輪(126cc~250cc)は軽自動車届出済証、125cc以下は標識交付証明書。排気量で必要書類が変わります。
ナンバー取り付け状態
緩んでいると走行中に外れる危険があります。取り付けがしっかりしているか必ず確認しましょう。合わせてリフレクターがついているか確認しましょう。
まとめ
納車はただの受け取りではなく、ライダー生活のスタートラインです。ここでの確認を怠ると、不安や余計な出費につながります。
この10項目を押さえておけば、「安心して乗り出せるバイクライフ」を始められます。初めての1台だからこそ、準備を万全にして思い切り楽しみましょう。
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