バイクに乗り始めたばかりの頃、「えっ、タイヤってそんなに気にする必要あるの?」と思ったこと、ありませんか?
実は、タイヤトラブルは初心者が最もやりがちなミスの宝庫。
しかも、そのミスは転倒・パンク・命の危険に直結するケースもあります。
今回は、そんな「初心者が見落としやすいタイヤトラブル5選」を、現場でよくある実例とともに紹介します。
① 空気圧のチェックを怠っている
✔ これ、意外と多いです。
「最近乗ってないから空気減ってないでしょ」と思っていませんか?
実はバイクのタイヤは、2〜3週間で自然に空気圧が下がることも。
空気が少ない状態で走ると、グリップ力が落ちて、タイヤの偏摩耗や転倒のリスクが上がります。
✅ 対策
- 月1回は空気圧チェックが基本
- ガソリンスタンドでもOK(セルフスタンドなら無料)
- 指定空気圧は、車体に貼ってあるシール or 取扱説明書で確認!

② タイヤに“賞味期限”があるのを知らない
「まだ溝あるし大丈夫!」
…ちょっと待ってください。それ、ゴムの劣化を見落としてます。
タイヤは走らなくても紫外線・気温・湿気で劣化していきます。
触ってみて硬くなっていたり、ひび割れがあるなら交換サイン。
✅ 交換の目安
- 製造から5年経過したら交換推奨
- タイヤの横にある「製造年週コード(例:3020=2020年30週)」を確認

③ スリップサインを超えて使い続けている
スリップサインとは、タイヤの溝に埋もれている小さな突起。
この部分と溝の高さが同じになったら「これ以上使うと危ないよ!」という合図です。
特に雨の日は滑りやすくなり、ブレーキ距離が激増します。
✅ 見落としやすいポイント
- スリップサインはタイヤ側面にある△マークの延長線上で見つけられます
- 「まだちょっと残ってる」ではなく、「出たら即交換」が鉄則!

④ 見た目だけでタイヤを選んでしまう
「このパターン、かっこいい!」
「レーシングっぽくてテンション上がる!」
気持ちはわかりますが、見た目だけで選ぶと後悔します。
たとえば、ハイグリップタイヤは温まらないと本来の性能が出ません。
冷えた状態や雨の日では、逆に滑りやすくなることも。
✅ 初心者におすすめのタイヤ
- ツーリング向けタイヤ(ミドルグリップ)
- 耐久性・排水性・安定感のバランスが◎
⑤ タイヤの取り付け方向を逆にしてしまう
これはDIY派の初心者に多いトラブル。
タイヤには、回転方向を示す矢印マークがあるのですが、
これを逆に装着してしまうと、排水性が悪くなったり、グリップ性能が落ちることがあります。
✅ チェック方法
- タイヤ側面にある**ROTATIONマーク(矢印)**を確認
- 前後で回転方向が違うバイクもあるので注意!

まとめ|タイヤは「走る・曲がる・止まる」の命綱!
トラブル内容 | 原因 | 対策 |
---|---|---|
空気圧不足 | チェック忘れ | 月1回の点検を習慣にする |
賞味期限切れ | 経年劣化 | 製造から5年を目安に交換 |
スリップサインの見逃し | 溝の減りを過信 | サインが出たら即交換 |
見た目重視のタイヤ選び | 性能よりデザイン優先 | 用途に合ったものを選ぶ |
逆方向での装着 | マーク確認不足 | ROTATION矢印を要チェック |
店長のひとことアドバイス
バイクのタイヤは、たった2本で全てを支えている命綱です。
「まだ大丈夫」ではなく、少しでも違和感を感じたら早めに点検・交換を!
初心者のうちからタイヤを見る習慣をつけておくと、トラブルを未然に防げますよ。
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