皆さんこんにちは!北海道のバイク屋で店長をしているゆきヘル店長です。
バイクを安全に乗っていく上で、点検は必須です。
車検がある排気量のバイクなら2年(新車時は最初は3年)毎に強制的に車検時に24ヶ月点検を受けています。
しかし、
「車検がないバイクだから、点検も不要でしょ?」と思っていませんか?
実は、バイクには排気量を問わず1年ごとの法定点検義務があります。この記事では、法定点検の基本から内容、怠った場合の罰則、そして費用の目安まで徹底的に解説します。
法定点検とは?

バイクに義務付けられた「定期点検整備」
法定点検とは、道路運送車両法で定められた「定期点検整備」のことです。安全に走るために、所有者が自ら(またはショップに依頼して)行うことが義務付けられています。
排気量ごとの点検周期
- 125cc以下(原付・小型二輪) … 1年ごとに点検
- 126〜250cc(軽二輪) … 1年ごとに点検(車検はなし)
- 251cc以上(小型二輪) … 1年ごとに点検(車検は2年ごと。その際に一緒に行うのが一般的)
つまり、**全てのバイクが「年1回の法定点検義務あり」**ということです。
法定点検の内容
ブレーキ系統
- ディスクやパッドの摩耗具合
- ブレーキフルードの漏れや量
- 制動力に問題がないか
タイヤ・灯火類
- 溝の深さ、ひび割れ、空気圧
- ヘッドライト、ウインカー、ブレーキランプの点灯確認
エンジン・駆動系
- エンジンオイルの量や汚れ
- 冷却水の量や漏れ
- チェーンやスプロケットの摩耗
ハンドル・操作系
- ステアリングのガタつき
- 操作感のスムーズさ
法定点検は「異常がないか確認する作業」であり、修理や交換は別途整備扱いとなります。
法定点検を怠った場合のリスク
点検義務違反そのものに罰則はなし
法定点検を行わなかっただけで、警察に捕まることや反則金を取られることはありません。
整備不良で走行した場合の罰則
しかし、点検を怠った結果、ブレーキランプ切れやタイヤ摩耗など整備不良の状態で走行すると処罰対象になります。
- 道路交通法違反(整備不良車両運転)
- 反則金:7,000円(普通二輪)/9,000円(大型二輪)
- 違反点数:2点

事故時の民事責任・保険対応
さらに整備不良が原因で事故を起こした場合、
- 「点検していなかった」と裁判で不利に扱われる
- 保険会社から過失が大きいと判断される
- 賠償責任が重くなる
- 過失致死傷罪など刑事責任に発展する可能性
つまり、「点検しなかっただけでは捕まらないが、結果的にもっと重いリスクを負う」ことになります。
法定点検にかかる費用

125ccスクーターの費用目安
5,000〜10,000円前後
250ccクラスの費用目安
10,000〜15,000円前後
400cc以上の大型二輪の費用目安
15,000〜25,000円前後
※部品交換が必要な場合は、別途費用がかかります。
法定点検を受けるメリット
故障や事故の予防
消耗品の劣化や不具合を早期に発見でき、事故防止につながります。
売却時の査定アップ
整備記録簿が残っていると、次のオーナーへの安心材料となり査定額が上がる傾向があります。
信頼できるショップとの関係性
定期的に点検を依頼することで、バイクの状態を把握してくれるショップとの関係が築け、トラブル時も安心です。
まとめ|点検は「安心の保険」
- バイクはすべて年1回の法定点検が義務
- 点検しなくても罰則はないが、整備不良で走れば反則金7,000〜9,000円+違反点数2点
- 事故時には「点検していなかった」ことが過失として不利に働く
- 点検は安心・安全、そして資産価値を守るための「保険」
車検がないバイクこそ、毎年の点検をしっかり受けて、安全で快適なバイクライフを楽しみましょう。

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