〜初対面でも距離を縮める営業トークの極意〜
はじめに|「話す営業」より「話したくなる営業」へ
営業において「話す力」が大切なのは間違いありません。しかし、それ以上に重要なのが「お客さんに話してもらう力」です。
なぜなら、人は“自分の話を聞いてくれる人”に対して、心を開き、信頼を寄せるからです。
では、どうすればお客さんが自然と話してくれるようになるのか?
答えはシンプル。
「話したくなる空気」と「話しやすい質問」を用意してあげることです。
今回は、営業歴15年、店長歴10年の私が現場で実践してきた、“お客さんが自然と話し出す魔法のフレーズ”を10個ご紹介します。
結論|フレーズは「質問」ではなく「空気作り」の道具
先に結論をお伝えします。
✅ フレーズだけを覚えても効果は薄い。
✅ 「聞きたい」という顔と姿勢があってこそ、フレーズが活きる。
✅ 大事なのは、“話してもいい雰囲気”をつくること。
この意識を持った上で、実際のフレーズを見ていきましょう。
魔法のフレーズ10選|会話の糸口を自然に作る
①「今日はどんなきっかけでお立ち寄りいただいたんですか?」
初対面のアイスブレイクに最適な一言。
YES/NOで終わらず、来店動機を引き出せます。
お客様「いや〜、たまたま通りかかって…」
→「そうだったんですね!普段この辺はよく通られるんですか?」と展開しやすい。
②「どんな使い方をイメージされていますか?」
購入目的を自然に引き出せる質問です。
ツーリング?通勤?趣味?家族との時間?
お客様の“未来の姿”を一緒に描くことで、信頼が生まれます。
③「何か気になっている車両はありますか?」
曖昧な興味を具体化できる一言。
“見るだけ”の人にも、会話のきっかけを提供できます。
④「このバイク、何か惹かれるポイントありました?」
「何がいい」ではなく「なぜ惹かれたか」を聞くと、お客様の“価値観”が見えてきます。
見た目?音?過去の思い出?
この価値観を軸に提案すれば、説得ではなく共感型の営業になります。
⑤「前にもバイク乗られてたんですか?」
過去の経験を語ってもらうフレーズ。
元ライダーなら懐かしい記憶が蘇り、会話が弾みます。
⑥「今はどんな交通手段が多いですか?」
生活スタイルを把握できるヒントに。
通勤・通学・週末の移動手段など、バイクが“どんな役割を担えるか”を自然に引き出せます。
⑦「実は最近、このモデルを買われたお客様がいて…」
第三者の事例を使うことで、お客様が“自分に置き換えやすくなる”フレーズ。
プレッシャーなく、比較や検討のモチベーションを高めます。
⑧「ネットではどんな情報をご覧になってましたか?」
情報収集のスタイルを聞くことで、
説明の“深さ”や“順序”を調整できるようになります。
YouTube派?ブログ派?価格重視?ブランド志向?
「どの入口から来たか」を知ることは超重要です。
⑨「バイクに乗るのって、どんな気分になれます?」
これは少し感情に踏み込んだ質問。
“目的”ではなく“感情”に光を当てると、お客様の本音が見えてきます。
癒し?興奮?リフレッシュ?それぞれに合わせたトークが展開できます。
⑩「実は、最初は迷ってた方も多かったんですよ」
不安を抱えているお客様に向けての一言。
「自分だけじゃない」という安心を与え、自然と会話を続けてもらえるようになります。
よくあるNG例|話すつもりが“壁”を作っている
以下のようなフレーズは、会話を途切れさせてしまう危険があるので要注意です。
- 「ご予算はおいくらですか?」(唐突すぎる)
- 「決めるなら今日がオススメです!」(圧が強い)
- 「このスペックは最高です!」(共感ではなく押しつけ)
会話を生み出すための“聞き方マインド”
フレーズに頼るよりも大切なのは、「聞こう」とする姿勢。
- 相づちを打つ
- 頷く
- オウム返しをする
- メモを取る(ふりでもOK)
こうした姿勢が、「もっと話してもいいんだ」という空気を作ります。
まとめ|“話したくなる”営業が、お客様の信頼を勝ち取る
営業は“話す力”より“話させる力”。
お客様は、自分の話を聞いてくれる人に心を開きます。
そして、心を開いた相手から“買いたくなる”のです。
ぜひ、今回紹介したフレーズを1つでも実践してみてください。
「話す→売る」の時代から
「聞く→信頼→売れる」の時代へ。
営業がもっと楽しくなる一歩を、ぜひここから踏み出してみてください。
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